映画 イグジステンズ
世界的ゲームプログラマー・アレグラが最新のゲームとして「イグジステンズ」を発表。12人の被験者がコンピューターにジャック・インしたそのとき、アレグラは侵入者に襲撃される。はたしてゲームは無事なのか? アレグラは、彼女を助けた警備員テッドと共に仮想現実に没入し、イグジステンズをプレイする。目の前に現れたのはゲームショップ。そこで彼女たちは架空のゲームにジャック・インし、仮想現実の中の仮想現実に足を踏み入れる。現実とヴァーチャルのはざまをさまよいながら、事件の真相にたどりつくことができるのか?
奇才クローネンバーグ監督がつむぎ出す悪夢の世界。臓器のように見えるゲーム・ポッド、いたるところに登場する突然変異生物など、クローネンバーグ一流のグロテスクな描写がちりばめられている。子供にはちょっとキツイかなと思えるシーンあり。
重層的な構成についていくのが大変でしたが、ラストは予想どおりのオチだったのでがっかり。それでも、最後のセリフが示すとおり、これが本当の結末なのかわからないまま幕を閉じるので、ミステリアスな余韻を残すあたりはさすがクローネンバーグだな、という感じ。でも、評価は人によってわかれると思います。
この作品のノベライゼーションは、有名なSF作家クリストファー・プリーストが書いているので、そちらの方を先に読みました。それも今や古本屋でしか入手困難になってしまいましたが、映画とあわせて読むことをおすすめします。クリストファー・プリーストというと、近年評価が高まりつつあって、翻訳紹介がすすんでいる作家さんです。ハヤカワ文庫から出版された「奇術師」は、「プレステージ」というタイトルで映画化され、高評価を得ています。20世紀初頭を舞台に、天才奇術師が瞬間移動に挑むというストーリー。そちらも要チェックです。
〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)
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