ねこのすっぱ抜きサラダ 小島てるみ

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ヘルマフロディテの体温 小島てるみ 書評

ヘルマフロディテの体温
武田ランダムハウスジャパン(2008-04-03)
売り上げランキング: 101718

6・5点
ナポリに行った母が男になって帰ってきた。ナポリには、そうしたトランスセクシャルの娼婦、<フェミニエロ>がたくさんいる。自分のことが嫌いな青年シルビオは、女装することで現実から目を背けていた。しかしその姿を大学のゼータ教授に見られたことから、理不尽な使命を押しつけられる。その使命とは、最初のヘルマフロディテ、すなわち、男女両方の性を兼ね備えた半陰陽のルーツを探すことだった。
ルーツ探しは、フェミニエロへのインタビューからはじまり、神話の世界にまでさかのぼってすすめられた。やがて答えにたどりついたとき、シルビオは、どうして自分が女装癖、トランスジェンダー、ヘルマフロディテに惹かれるのか、その理由を知ることになる。

トランスジェンダーへの見方が変わった。別に今まで嫌悪していたわけではないのだが、理解が深まったと言えるだろう。
女装ひとつとっても理由は様々だ。ある者は”異性の目”を通して自分を見つめ直し、またある者は、心の空洞を埋めるために女装するのだという。
文章は詩的で美しく、耽美な世界観をよくあらわしていたと思う。ひとつの絢爛な神話を読み終えたかのような満足感を覚えた。
前半の、女装家たちへのインタビューや、ヘルマフロディテを扱った神話パートからは耽美な雰囲気が漂っているが、後半の物語は愛と自由がテーマになっており、多角的にトランスジェンダーのことを捉えている。
小島てるみは本書で第一回ランダムハウス講談社新人賞優秀賞を獲得。同じナポリを舞台にした「最後のプルチネッラ」と同時刊行というかたちでデビュー。
本書の帯で小池真理子は、「翻訳書を思わせる文体。妖しい香り。優雅で秘密めいた、散文詩のような作品」と評している。もう一度、じっくり味わいながら読み直したい作品だ。

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5・5点は好みによる、といった感じです。

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