悪魔の右手 ポール・ホフマン
6点
過酷な試練を乗り越えたかに見えたケイル。しかし、彼を待ち受けていたのは、衝撃的な裏切り行為だった!
あまたの戦を経験し、闘いの神と称えられるまでになったケイルだが、自分をおとしめた者に対する強烈な復讐心を消し去ることはできなかった。そのとき、ケイルがとった行動とは!?
神の左手につづく3部作第2部にあたる本書では、主に知略を駆使した戦闘シーンが描かれており、一作目とくらべるとパッとしなかった。それだけ神の左手のインパクトが強すぎたということだろう。
しかし、随所に散りばめられた新たな謎によって、物語によりいっそう厚みが出てきた。まさか教皇が、まさかボスコが、まさかアルベルが、まさかクライストが……。これ以上言うとネタバレになるので書けませんが、主要な登場人物が大いなる謎を抱えていたり、予想外の行動に出ることで、すべてのキャラクターが際立って見える。
神の左手が全速力の助走なら、本書は三段跳びのホップ・ステップといったところだろうか。3作目のジャンプがどれほどの跳躍を見せるのか、目が離せない! 完結編、待ってます!!

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