どこかにいってしまったものたち クラフト・エヴィング商會
クラフト・エヴィング商會は、日本人作家によるユニット名である。
名前の由来は、稲垣足穂の作品に登場する実在の性科学者の名前だという。
言われてみれば、なるほど、タルホ的な作風である。
架空の商品を作り上げ、それを解説するという手法でできたのが、本書「どこかにいってしまったものたち」だ。
商品はもちろん、箱から説明書からチラシにいたるまで、すべて彼らの手によって創作されており、微に入り細に入ってよく作り上げられている。
ただ、商品の解説というスタイルだけあって、説明書をだらだらと読み進めていくのが辛かった。だが、一度読み終えたあとページをめくってみると、印象がかわってくる。商品の写真を眺め渡すのが楽しくてしょうがない。
彼らの独特な世界観にどっぷりと浸かってしまったえんまるなのでした。

スポンサーサイト